【コラム】やさしさに包まれて

車窓から、コスモス畑がちらほらと見える季節になりました。

休耕田や河原に広がっているコスモスは、そよそよと風に吹かれて優しく笑っているようにみえますね。

コスモス畑を眺めていると、まだ幼かったわが子がたくさんの花に囲まれて、はしゃいでいた姿を思い出します。あの頃は、コスモスに埋もれるくらい小さかったけれど、今は畑をじゅうぶん見下ろすくらい大きくなりました。身体も大きくなったけれど、態度も大きくなりました。いっぱしの口を利いてくるものですから、親も負けじと背中を伸ばして(時には踏み台に乗って)子どもを見下ろし、一生懸命威厳を保ちます。泣きべそかいて、背中に抱きついていた頃が懐かしくてたまりません。

よしよし、これも成長のしるしだなと、なかなか思えない母がここにいます。まだまだ負けんぞ!と、子どもと同じレベルでやりあっている自分が恥ずかしくなるときもあります。

バラやひまわりのような派手さはないけれど、ふんわりと優しく包み込んでくれるようなコスモスの姿に、わたしも大きな気持ちであたたかく子どもたちを見守っていかなくちゃと、コスモスを眺めながら反省しきりの母でございました。

最後に。

コスモスは、さぬき市の市花だそうです。さすがさぬき市、センスがいい!

匿名希望