【コラム】姿かたちは変わっても

今年は寒くなるのが早いですね。朝、布団から出るのが辛い時期になりました。

けれど、自分が小さかった頃に比べると、温暖化の影響かずいぶんと冬が暖かくなったなあと感じます。小学生の時、雪が降って短縮授業になったりお休みになったりしたことがありました。今は、雪で学校がお休みに・・ なんて話は、あまり聞かれなくなった気がします。

いつも見る風景が一面の雪景色になった朝のワクワク感、今でもよく覚えています。積雪に不便を感じている大人たちを尻目に、誰も踏んでいない雪を踏んで歩いたり、小さな雪だるまを作ったり。その雪だるまが、おひさ まに照らされてじんわりと解けて水になり、やがて消えていくのを寂しく思ったものです。

わたしも月日が経って大人になり、子どもの頃のような無邪気さは残念ながら忘れていっています。しわも、増えました。雪だるまと一緒で、「わたし」は「わたし」でも、いつまでも同じ姿かたち、心ではいられないのです。でも、雪も水も水蒸気も、どれも人間や生き物や地球にとって欠かせない大切なものですよね。

わたしも歳を重ねて、姿かたちや考え方や生きる環境が変わったとしても、どこにいても、誰かの役に立つ、いなくてはならない存在になりたいと思うのです。

・・と、鏡を見るたびにため息をついているわたしに、改めて言い聞かせた次第でございます。

匿名希望