【コラム】親子共同作業

 寒さが段々と厳しくなりだした年の瀬。過ぎゆく年と来るべき年のために様々な業務や準備で大忙しだと思います。

 のぞみ園でも利用者様と保護者様が一緒に大掃除を行う親子共同作業が行われました。その日はそれまで悪天候だった日々が嘘のように空が晴れ、ぽかぽかととてもいいお掃除日よりになりました。事務所でも暑かった夏をフル稼働したエアコンのフィルターを洗ったり、梁の埃を払ったりと日々手の届きづらい場所をきれいにしていきました。

利用者様も皆さんニコニコと本当に楽しそうにお掃除されていて時間を過ごす事ができました。お掃除の時間が終わり、お日様に干していたエアコンフィルターを取り付けようとした時にそれは起こりました。木に立てかけていたためか、葉っぱが数枚ひっついていたので一枚一枚取り除いていた時にあった指先の違和感。昔昆虫を捕まえていた時の感覚がよみがえりました。正体を確認せずにそのままゴミ箱に放り込み指先をにおいます。みどりの葉っぱに似た昆虫で思い当たるのは彼だけです。

そして指先から漂うにおいの正体はカメムシでした。フィルターを取り付け洗剤で三度洗いにおいを確認します。彼はまだ確かに私の手の中にいました。

 お天気に恵まれ、利用者様も保護者様も皆さん楽しまれてお掃除をされ本当によい一日を過ごす事ができました。事務所のゴミ箱に放り込まれたカメムシはあの後どこに向かったのか・・・。考えるのはやめて私は帰路につきました。

by H.T